アジア大豆カビ、ミシシッピでも発見 米国主要生産州に急速に拡散の恐れ

農業情報研究所

04.11.17

 米国の大豆生産に大打撃を与える恐れがあるアジア大豆カビ(サビ病)が遂に米国に上陸したことは先日伝えたが(米国農業最大の脅威 アジア大豆カビがついに上陸 ハリケーンが南米から運ぶ、04.11.11)、米国農務省(USDA)動植物衛生検査局(APHIS)は16日、最初に発見されたルイジアナ州立大学の二つの研究区に続き、隣接するミシシッピで採集されたサンプルも陽性を示したと発表した。風に運ばれるこの菌は、予想されたこととはいえ、南部諸州に急速に広がっている恐れがある。05年の作付シーズンまでには中西部全体に拡散する恐れもある。

 ロイターのよると、この情報を受けたシカゴ商品取引所の1月渡し先物価格はブッシェル当たり4-1/4セント上昇して5.40ドルとなり、収穫期となる05年8月、9月の価格は10セントも上昇した。今年の米国大豆は記録的豊作で、既にほとんど収穫を終えているから当面の混乱はなさそうだが、将来の大豆市場大波乱の兆しが出てきた。