カリブ諸島バナナ生産者、有機農業に活路
01.11.12
フィナンシャル・タイムズ紙によると(Caribbean banana producers see future in organic farming,FT com,01.11.12)、EUの特恵待遇をWTO違反として訴えた米国の勝訴によりバナナの輸出が激減したカリブ海諸国が有機バナナに活路を見出そうとしている。
、東カリブ・ウィンドワード4島(ドミニカ、グレナダ、セント・ルシア、セント・ヴィンセント)の経済は農業、主としてバナナに依存している。バナナ産業は、戦後長い間、EUの特恵待遇に支えられてきた。しかし、EUの敗訴により、昨年の輸出量はひところの半分にまで減った。この苦境のなかで、農民は英国のスーパーマーケット・チェーンであるセンズベリーの助けを受け、有機バナナに活路を見出そうとしているという。
国連食糧農業機関(FAO)の推計では、先進国の有機野菜・果実市場は、90年代、20−30%の高成長をしており、需要に供給が追いつかないために、高い価格が確保できる。地域の農業官は、有機への転換に伴う収量減少は、高価格で補われると期待する。しかし、受給ギャップは克服され、高価格は続かないだろうという指導者もいる。
農業情報研究所(WAPIC)