農業情報研究所農業・農村・食料海外農業投資ニュース:2013年12月25日

ロシア極東に北海道銀行主導のアグリビジネス特区構想 誰のため、何が狙い?

 モスクワからの報道によると、ロシア経済開発省がロシア極東のハバロフスクおよびプリモリエ地域にアグリビジネスのための特別経済区域( special economic zones)を設置、日本の投資家と交渉している。特区立ち上げの提案は日本の北海道銀行により進められ、ここに投資する日本のビジネスマンには土地税、輸送税の5年間の免除や税関手続きの簡素化などの特典が与えられる。この期間の利益に対する課税は2%に抑えられ、その後は15.5%になる。

 ただ、ロシア穀物ユニオン会長は、そんな優遇措置が講じられるのなら、ロシア企業も、遠隔地でインフラも貧弱なために無視されている極東地域に魅かれるだろうと言っているそうである。

 Japanese Firms to Get Privileged Access to Russian Land in Far East,The Moscow Times,13.12.25

 それにしても、こんな構想がどうして出てきたのだろうか。極東の経済開発や雇用創出に役立てたいというロシア側の動機が分かるが、北銀は何を考えているのだろうか。