農業情報研究所
イギリス:狂牛病の恐れでイタリア産ホルモン剤回収へ
農業情報研究所(WAPIC)
03.2.11
イギリスの「インディペンデント」紙が伝えるところによると(Hormone drug withdrawn over fears of mad cow disease,2.11)、BSEの人間版である変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に感染している僅かな可能性があるとして、イタリアから輸入されたホルモン薬品がイギリスの産院から回収されつつある。
医薬品安全委員会が、Serono Pharmaceuticals社が製造したMetrodin High Purity(HP)の使用を中止するように医院に勧める安全警報を出した。製品は、現在、イギリスでの販売から引き揚げられつつある。勧告はイタリアでvCJDの一ケースが確認された後の予防措置として出されたものである。薬品は人間の尿から作られたもので、研究は異常プリオン蛋白が尿中に現れることを発見している。
このMetrodin HPは排卵の失敗につながるホルモンを不足の女性に与えられ、稀には精子生産がホルモン問題で影響を受ける男性にも使われる。
委員会議長は、勧告はあくまで予防的措置であり、尿や尿から派生する製品を通してvCJDが伝達した例は報告されていないと言う。