ポルトガル初のvCJDの報告 世界全体で177人のvCJD患者

農業情報研究所(WAPIC)

05.6.20

 AFPの報道によると、ポルトガルで初の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD、BSEの人間版とされる)を疑われるケースが報告された。また、フランスでも13例目となるケースが報告された(Two European countries report two more human cases of mad-cow diseases;http://news.yahoo.com/s/afp/20050610/hl_afp/europehealthmadcow_050610171711)。

 英国では6月3日現在、vCJDを疑われるケース、及びvCJDと確定されたか、多分vCJDとされたケース(死者)を合わせて156人のケースが確認されている(内生存者は6人)。この英国のケースとフランス13、アイルランド2、ポルトガル、オランダ、イタリア、カナダ、米国、日本の各1のケースを合わせ、世界全体のvCJDを疑われるか、vCJDと確定診断された患者数は177人となった。

 なお、輸入牛も含めた5月1日までのBSE確認総件数は、英国:182,915、フランス:960、アイルランド:1,507、ポルトガル965、オランダ:77、イタリア:129、カナダ:4、米国:1、日本:20(本日まで)となっている。米国では6月10日にBSEの疑いが濃厚な1ケースが発見され(これまで利用されてこなかったウエスタン・ブロット法で検査したところ、弱い陽性反応が出たとされる)、英・米両国で最終診断の作業が進行中である。米国、カナダ、日本のvCJD患者とアイルランドのvCJD患者の1人は、英国で感染したと見られている。

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