韓国 米国産牛肉輸入再開遠のく 米国チーム、狂牛病3例目の年齢を証明できず

農業情報研究所(WAPIC)

06.4.5

  早期牛肉輸入再開を目指して訪韓した米国専門家チームが、米国3例目の狂牛病患畜の年齢を10歳以上とする韓国が納得できる証拠を提供できず、早期輸入再開が遠のいた。韓国は、もしこの牛が1997年の米国のフィードバン以前に生まれた牛ならば問題はなかろうが、それ以後に生まれた牛であるとすれば、その有効性が疑われるから、簡単には輸入再開はできないとしてきた。韓国政府は、米国がこの牛の年齢を確定できないことは、輸入再開を危機に陥れる重大問題だと言ったという。

  U.S. fails to provide full details of BSE cow,Yonhap,4.5
   http://english.yna.co.kr/Engnews/20060405/440100000020060405141741E4.html

   米国農務省とアラバマ州当局は、この牛が1年足らずの間アラバマの農場にいたことを確認しただけで、正確な年齢どころか、この牛がどこで生まれたかさえ未だにつかんでいない。そのために、食品医薬局(FDA)の感染源調査も進んでいない。

 FDA: US Won't Likely Find Source Of Latest BSE Infection,cattlenetwork.com,3.30
 http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=26643

 韓国政府の対応は、個体識別もトレーサビリティーも確立していないのに米国産牛肉は安全と主張する米国政府への痛撃だ。日本の政府や専門家は何を考えているのかと言いたくなる。

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