米国 ダウナーカウと畜全面禁止へ 

農業情報研究所(WAPIC)

08.5.21

  シェイファー米農務長官が20日、一旦検査をパスした後に起立・歩行困難になった牛を再検査、獣医が認めればと畜を認めるダウナーカウと畜禁止に例外ルールを廃止すると発表した。Hallmark/Westlamd社の大量リコール事件(米国で史上最大の牛肉製品リコール ダウナーカウと畜のBSE規制違反,08.2.18)で高まった動物虐待やBSEに関連した食品安全にかかわる国民の不信(不思議なことに、日本ではほとんんど何の反応もないが)を収めるためである。

 今後、ダウナーカウ(起立・歩行困難な牛)すべてのと畜が禁止されることになる。長官は、去年1年に米国でと畜された牛は約3400万頭だが、そのうち再検査でと畜を認められた牛は1000頭以下、0.0003%にすぎない、「お察しのとおり、この数はミニマルだ」と強調する。まるで、従来のルールでも安全性には問題はなかったとでも言いたげだ。

 Agriculture Secretary Ed Schafer Announces Plan to End Exceptions to Animal Handling Rule,USDA,08.5.20