農業情報研究所狂牛病ニュース:2010年12月20日

台湾で初めてのcCJD イギリスで感染した可能性

  台湾衛生局が12月18日、今年5月に致死的脳症で亡くなった36歳の男性を、台湾初の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の患者としてリストアップした。

 この男性は1989〜1989年にイギリスに住んだ経歴があり、2008年、記憶喪失、過眠を含むvCJDの症状を呈し始めた。患者の家族が死後の解剖を拒否したためにvCJDとは確定できなかったが、患者の症状、渡航歴、MRIや脳波図などからして、ほぼvCJDに間違いないと診断された。イギリス滞在中にBSE(狂牛病)に感染した牛の肉を食べて感染した可能性が排除できないという。

 Mad cow likely cause of death,Taipei Times,12.20
 ttp://www.taipeitimes.com/News/taiwan/archives/2010/12/20/2003491432

 この診断が正しいとすると、患者は、ほぼ20年以上の潜伏期間を経てvCJDを発症したことになる。

 なお、イギリスの2008年以降の新たな発生は7件となっている(世界における新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)患者数)。