農業情報研究所狂牛病 >ニュース:2020810

 

労省 BSEに関わるフランス産牛肉輸入条件を緩和 30ヵ月齢以上の牛の肉も可               

 

厚生労働省が87日、2013年以来30ヵ月齢以下の牛の肉について認めてきたフランス産牛肉の輸入条件を改め、今後、全月齢の牛の肉の輸入を認めると発表した。今年1月に食品安全委員会から通知された食品健康影響評価の結果を踏まえ、フランス政府との協議及び現地調査を実施した上での決定という。

 

  フランス産牛肉等の輸入条件を見直しました 厚生労働省 2087

  (Communiqué:La viande bovine française accède plus largement au marché japonais フランス農業食料省 20.8.7

  フランスから輸入される牛肉及び牛の内臓について(さらなる月齢条件の引き上げ) 食品安全委員会 20114

 

 食品安全委員会の評価書によると、

 「リスク管理措置の適切な実施を前提とし、さらに牛と人との種間バリアの存在も踏まえると、食品安全委員会は、フランスから輸入される牛肉等の月齢条件を「条件無し」としたとしても、牛肉等の摂取に由来する定型BSE プリオンによるvCJD 発症の可能性は極めて低いと考える。
なお、非定型BSE については、定型BSE に対して実施されるものと同様の適切なリスク管理措置を前提とすれば、牛肉及び牛の内臓(SRM 以外)の摂取に由来する非定型BSE プリオンによるvCJD を含む人のプリオン病発症の可能性は極めて低いものと考える」

 とのことである。

 

 なお、フランスでは2016323日、5歳の死亡牛に非定型BSEが確認されて以後、BSEの確認例はない(Confirmation d’un cas d’encéphalopathie spongiforme bovine (ESB) chez une vache dans les Ardennes  Ministère de l’Agriculture, de l’Alimentation 16.3.24)。

 

 それにしても、コロナで大騒ぎの中での発表とは。マスコミも国民もそれどころじゃない。そうとは知らずに30ヵ月齢以上のフランス産牛肉を食べ続けることになるのだろう。

 

 <非定型BSEについて> 

 非定型BSE 強病原性で人間の弧発型CJDの稀な型に似る 既に人間に感染している恐れ 農業情報研究所 08.9.13

  伝達性確認の非定型BSE 従来の対策で動物も人間も護れると英専門委員会 農業情報研究所 07.8.27