タイのカドミ汚染、8歳の男児に腎臓移植の必要性

農業情報研究所(WAPIC)

04.7.5

 バンコク・ポスト紙の報道によると(Boy, 8, needs new live,The Bangkok Post,7.5)、カドミウム高濃度汚染地域に住む8歳の男児が、血液中の高濃度のカドミウムが腎臓を冒されていると診断され、チェンマイの病院に移送された。腎臓移植が必要という。地域の両親たちは、自分の子供たちも同じ運命になるのかと恐れている。

 男児の母親もカドミ汚染で患っている。疲れやすく、嗜好も変わったという。

 2月に高濃度カドミ汚染が発見されて以来、村人たちの度重なる救済要求にもかかわらず、タイ政府は未だに対策を打ち出していない。最近、困り果てた住民がカドミ問題で経験のある日本に助けを求め、タイ日本大使館に直訴するというニュースも流れたが、その結末がどうなったかに関する情報もない。

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