英国控訴審 農薬散布訴訟で逆転判決 農薬産業と環境食料農業省は”コモン・センスの勝利”
09.7.8
農場近くに住む女性が訴えた、繰り返し農薬に暴露される人々の被害の証拠を認め、環境食料農村省（DEFRA）に農村住民の有毒物暴露からの保護政策の見直しと、暴露された人々へのリスクの調査を命じた昨年11月の画期的な英国高裁判決（英国女性 農薬散布をめぐる法定闘争に勝利 政府は政策を見直せ,08.11.15）が、控訴審で覆された。ブラウン首相が控訴の阻止を訴えたにもかかわらず、DEFRAが控訴したものだ。
農薬産業を代表する作物保護協会は、判決は”コモン・センス”の勝利と歓迎しているが、DEFRAも、結局は環境や人々の健康保護よりも産業保護が”コモン・センス”のようだ。環境食料農業省と名称は変えてみたが、農業産業省の本性は変わっていない。
Court's reversal of pesticides decision prompts accusations
of whitewash,The Guardian,7.7
http://www.guardian.co.uk/environment/2009/jul/07/georgina-downs-pesticides
DEFRA;Statement on high court pesticides judicial review,08.7.7
http://www.defra.gov.uk/news/2009/090707b.htm