農業情報研究所環境農薬・化学物質・有害物質ニュース:2011年6月17日

フランス農業省 新たなネオニコチネイド系農薬承認 ”菜種畑に沈黙の春”と養蜂同盟

 フランス養蜂全国同盟(UNAF)によると、フランス農業省は今年5月、ミツバチの大量死との関連が疑われ、菜種種子の処理に使われるネオニコチネイド系農薬・ Cruiser OSRの販売許可した。

 シンジェンタ社の製品であるCruiser OSRは、ミツバチへの有害性が既に確認されている殺虫性成分・チアメトキサムと、他の二つの殺菌性成分を含む。UNAFは、農業省は、コンセーユ・デタ(フランスの行政最高裁判所)による2008年、2009年の許可取り消しと、近々出されるだろう2010年と2011年の許可の取り消しを無視したと怒る。

 UNAFよると、菜種はミツバチを惹きつけ、農薬処理されていない数少ない作物の一つだ。この許可は、ミツバチの将来に重大な影響を及ぼす。UNAFのオリビエ・ベルバル会長は、「菜種畑に沈黙の春が訪れることを恐れる」と言う。

 Cruiser étendu au colza : une fois de plus le ministre défie le conseil d'état.,UNAF 16 Juin 2011 Communiqué de presse
 Le gouvernement donne son feu vert à un pesticide redouté des apiculteurs,Le Monde,6.17