農業情報研究所>環境>農薬・化学物質・有害物質>2019年8月21日
ブラジル 農薬使用急増でミツバチ大量死 この3ヵ月で5億匹
ブラジルでこの3ヵ月、5億匹以上のミツバチが死んだ。ミツバチ大量死はブラジル4州で報告されている。穀物等大生産州であるリオグランデ・ド・スル州だけで4億匹が死んだ。同州養蜂協会副会長は、彼の巣箱の一部ミツバチが病気の症候を示し始めてら48時間も立たないうちに全滅したと言っている。研究者は、この大量死の主因はヨーロッパで禁止されているネオニコチノイドやフィプロニルを含む農薬だと指摘している。
グリーンピースのUnearthedによると、ブラジルではミシェル・テメル前大統領とジャイール・ボルソナール現大統領(今年就任)の下、これらミツバチを殺す農薬の使用が急増した。ブラジルではこの3年間に、ヨーロッパで禁止されている化学物質を含む193の殺虫剤・農薬が登録されたという。
ミツバチ大量死だけでは済まないだろう。ポリネーター(授粉昆虫)減少はいずれ農業・食料生産の減少につながる。危険は人間の健康にも及ぶだろう。アマゾン森林破壊といい、ブラジルは自滅への道を辿っている。
Bees Are Dropping Dead in Brazil and Sending a Message to Humans,Bloomberg,19.8.19
Why 500 million bees
have died in Brazil in three months,BBC News,19.8.20