農業情報研究所環境気候変動ニュース 2019年6月29日

フランスグリーンピース ブラジル大豆船の着岸を阻止 森林を破壊する大豆と工業畜産が気候危機を養う

45℃を越えるフランス史上最高気温が記録される中(仏で史上最高気温、45度超を観測 欧州熱波、各国で死者 AFPBB 19.6.29)、フランス、ドイツ、オランダの50人のグリーンピース活動家が大豆滓を積んだブラジルからの船の地中海の港への着岸を阻止した。この船は5万トンの家畜飼料向けの大豆滓を積んでいる。

活動家は、ヨーロッパは熱波と気候変動で窒息しそうになっているというのに森林破壊と気候変動と闘うという政府の約束は口先だけのもの、我々が政府に代わって行動するのだと言う。岸壁では4台の荷揚げクレーンの運転を止め、係留埠頭への接近を禁じた。「警告:森林を破壊する大豆」と書かれた横断幕を掲げ、埠頭に「工業畜産ストップ」とペンキで書き、船体には「フォレスト・キラー」の印を付けた(動画参照)。

この行動は、「肉に病みつきになったヨーロッパは大豆中毒により気候の危機を養っている」と題する611日のリポートの発表に続くものだ。このリポートは、ヨーロッパの工業畜産と食肉過剰消費が大豆栽培による南米の貴重な生態系と森林の破壊を引き起こしていると強調する。大豆モノカルチャーはGMOと、一部はヨーロッパで禁止されている農薬の援軍を受けている。

グリーンピースによれば、森林破壊と養畜は世界の温室効果ガスのそれぞれ12%14.5%を排出し、温暖化に大きな役割を演じている。

Pour dénoncer la déforestation, Greenpeace bloque l’arrivée d’un bateau chargé de soja à Sète,Le Monde,19.6.29

関連ニュース:Bolsonaro says Germany has much to learn from Brazil on deforestation; NGOs ask EU to halt Mercosur talks,Merco Press,19.6.28