豪州BD工場 小規模スタートが生き残りのカギ 輪作菜種で地域農家トラクタ燃料 

農業情報研究所(WAPIC)

07.11.19

  オーストラリア・ビクトリア州にバイオディーゼル(BD)工場を建設中の会社が、小さくスタートするのが生き残りのカギと言っている。

 最近、原料価格が高いために、西オーストラリアと南オーストラリアのバイオディーゼル工場が閉鎖される一方、ビクトリアのエタノール工場も閉鎖された。この会社の新工場は、トラクタ燃料に利用する地方農民のために来年早期に生産を始めるとき、少量を生産するだけだ。

 工場の規模は地方で調達できる原料の量に合わせる。作物ローテーションの一環として地域で栽培される適量の菜種があるという。

 Ethanol company doesn't think big,ABC,11.19

 国産バイオ燃料の大規模生産を目指すわが国農水省と経産省は、とうてい経済性が見込めない産・官・学の大規模事業を救うために、OECDの警告(OECDの研究 バイオ燃料補助金廃止を求める 温室効果ガス削減には非効率、生態系損傷も,07.9.11)もよそに見て、国民の血税をどれほど注ぎ込むのだろうか。

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