シアトル市 環境への有害性を恐れ、バイオディーゼル購入を一時停止 廃油利用をテスト

農業情報研究所(WAPIC)

09.6.20

 米国シアトル市がバイオディーゼル燃料の購入をストップした。大豆由来のバイオディーゼルがレギュラーディーゼルよりも環境に悪い恐れがあるからだ。ただ、これは一時的なストップで、ブレンダ・バウアー市運輸・施設部長は、食料生産の副産物である廃油から作られる様々なタイプのバイオディーゼルを使い始めることが可能だと言っている。

 彼女によると、この購入停止は、エタノール生産はガソリン以上に環境に悪い可能性があるという連邦環境保護庁(EPA)の報告(米大統領が新たなバイオ燃料促進策 トウモロコシエタノールはますます窮地に,09.5.6)の後、1ヵ月ほど前のグレグ・ニケルスの指示による。トウモロコシから作られるエタノールや大豆から作られるバイオディーゼルは、作物を栽培するのに大量の土地が必要なことや、温室効果ガス排出のために有害だという批判が高まっている。従って、市は、廃油由来のバイオディーゼルが地方と国に規格に合致するかどうかテストしている。

 市は、自動車用燃料として、月に7万3000ガロンのバイオディーゼルを購入してきた。最近では、ディーゼル燃料に40%のバイオディーゼルをブレンドした超低ディーゼル燃料を使っていた。バウアー部長は、地方で生産され、最終的には埋立場に行く廃油を使うことは、他の選択肢に比べて一層環境に優しい可能性があると言う。

 City of Seattle halts biodiesel purchases, looks for greener fuel,Seattlepi.com,6.19
 http://www.seattlepi.com/local/407384_fuel19.html?source=mypi