フランス、密閉鶏舎七面鳥のH5N1ウィルス感染を確認

農業情報研究所(WAPIC)

06.2.25

 24日夜、フランス・アン県の七面鳥のH5N1鳥インフルエンザウィルス感染が最終的に確認された。密閉鶏舎に飼われていた1万1000羽の七面鳥のうち、少なくとも400羽が死んだという。

 フランス農漁業省の発表によると、プルフラガンのフランス食品衛生安全機関(AFSSA)の国立基準試験所が、アン県ヴェルサイユー村で病気にかかった1万1000の七面鳥飼育場で、2月18日にジョワイユ村(ヴェルサイユー村の南に隣接する村)の野がもに確認されたウィルスと99%相同のH5N1ウィルスの存在を確認した。七面鳥はすべて安楽死させ、廃棄した、建物は消毒の最中という。

 AFSSAの確認を待つことなく、疑いが出た段階で、当該養鶏場から半径3 km以内の保護区域、半径10km以内の監視区域が設けられた。24日朝には、監視区域は隣のローヌ県の6市町村を含む70市町村に拡張されている(注)。H5N1ウィルス確認を受け、監視区域の160市町村への拡張、保護区域・監視区域における足洗い場の義務的設置、すべての養鶏場の封鎖など、既に取られた緊急措置が強化された。

 感染ルート究明のための疫学的調査は現在進行中という。

 (注)保護区域と監視区域では、すべての養鶏場の出入り口に足洗い場を設けねばならない。これらの措置は、既存の強化された野鳥監視措置やウィルスの養鶏場侵入防止措置に追加されるものである。これら区域では、鳥類の移動(輸送)、生きた鳥の収集、野鳥の狩猟は禁止され、肉と肉製品、孵化用卵・食用卵の商業的流通のコントロールも強化される。これらの措置は保護区域では最低21日間、監視区域では最低31日間続けられる。死んだ鳥が発見された場合、これら区域の住民は、鳥の輸送の禁止や様々な勧告を守らねばならない。すべての養鶏場ー100羽に足りない小規模養鶏場も含めーは封鎖の義務に従う。

 Le virus H5N1 est bien la cause de la mortalité de l'élevage de dindes de l'Ain(Ministère de l'Agriculture, de l'Alimentation, de la Pêche et des Affaires Rurales,2.24)
 http://www.agriculture.gouv.fr/spip/leministere.leministrelecabinet.communiquesdepresse_a5785.html

 Grippe aviaire : un élevage français infecté par le H5N1,Le Monde,2.25
 http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-685875,36-745122@51-685981,0.html

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