FAO H5N1鳥インフルエンザ感染地域でネコの感染監視、隔離を勧告

農業情報研究所(WAPIC)

07.2.9

 国連食糧農業機関(FAO)が8日、予防的措置として、家禽または野鳥にH5N1ウィルスが発見された地域では、危険が去るまでネコを感染した鳥から隔離すべきである、商業的養禽場では、ネコは屋内に閉じ込めるべきだという勧告を発した。

 Avian influenza in cats should be closely monitored,FAO,2.8

 インドネシアで多数のネコがH5N1鳥インフルエンザに感染していることを発見したという”未確認報告”を受けてのものだ(⇒インドネシア大都市の100匹以上の迷い猫がH5N1鳥インフルエンザに感染,07.1.16)。しかし、FAOは、ネコは高病原性H5N1鳥インフルエンザに感染し得るが、現在までのところ、ネコからネコ、またはネコから人間への持続的ウィルス伝達があることを示唆する科学的証拠はないとして、ネコを殺すことは勧めない。ネコを除去すると農作物を荒らし、人間に病気を伝達するネズミの数が急増する恐れがある。

 FAOは、ネコを殺すのではなく、そのH5N1感染を注意深く監視すべきである。ネコのいかなる異常死にもH5N1の疑いを持つべきである。ネコの感染はウィルスへの早期警戒信号になり得る。従って、ネコの観察が感染地域におけるサーベイランス・システムの一環をなすべきだと言う。