中国 H5N1鳥インフルエンザが鳥で勃発 人の感染ルートはなお謎

農業情報研究所(WAPIC)

09.2.11

 今年になって8人もの人の感染者が見つかりながら、鳥の感染はまったく報告されていかった中国で、H5N1鳥インフルエンザの鳥への感染が漸く発見された。

 新疆ウイグル自治区ホータン(和田)地区で519羽の家禽が死に、国立試験所の検査でH5N1陽性が確認されたという。

 Dead fowl found in NW China's Xinjiang test positive for H5N1 virus,Xinhua,net,2.10
 http://news.xinhuanet.com/english/2009-02/10/content_10796896.htm

 H5N1 detected in NW China's dead fowl,China Daily,2.11
 http://www.chinadaily.com.cn/china/2009-02/11/content_7462941.htm

 とはいえ、これで7省に及ぶ8人の感染者の感染源またはルートの問題が解決したわけではない。10日には保健部報道官が、中国本土の鳥インフルエンザ患者のウィルスの分析では人から人への感染を引き起こす変異は発見されなかったと発表した。

 China: No mutation for human-human bird-flu infectionXinhua.net,2.10
 http://news.xinhuanet.com/english/2009-02/10/content_10794821.htm

 このルートがないとして、感染が隠されている鳥からなのか、それともワクチンで症状がまったく見えなくなってしまった感染鳥からなのか、それともまったくの別ルートからなのか。

 それが分からないかぎり、人の感染の広がりを防ぐ決め手も見つからない。従って、新型インフルエンザ発生を抑える手段も見つからない。やはり、「すべての家禽や鳥との接触を最小限」にするしかないのだろうか(中国鳥インフルエンザ 勃発なし―政府 無症状のワクチン接種鳥に注意せよ―専門家 )。