ブラジルのシルバ前環境相にソフィー賞 アマゾン雨林保全のための闘いで

農業情報研究所(WAPIC)

09.4.3

 4月1日、ブラジルのマリーナ・シルバ前環境相のソフィー賞(10万ドル)受賞が決まった。ソフィー賞は、ノルウェーの作家であるヨースタイン・ゴルデルと彼の妻のシリ・ダンネヴィクによって19997年に設立された賞で、環境・開発援助への傑出した貢献者に毎年与えられる。

 今回の受賞は、「地球で最大にして最も豊かな生態系をなす」アマゾン雨林の保護活動に対するものである。審査委員会は、この51歳の女性は、雨林保護で比類のない勇気と功績を示したと言う。

 彼女は、ゴムの樹液の採取で暮らすアマゾンの家族の12人の子供の中の一人だった。10歳まで文盲だったが、読み書きを学び、大学の学位も取得した。その後、1988年に虐殺された雨林保護活動家のチコ・メンデスと共に活動家になった。

 農業・経済界からの反対にもかかわらず、雨林保護のための法律や制度を使った。雨林保全を通して温室効果ガス排出を防ぐためのアマゾン基金の創設も助けた。

 審査員団は、「マリーナ・シルバは、同盟を創り上げる勇気、創造性、能力によって、しかし、第一に、また何よりも、アマゾン雨林保全のための闘いでソフィー賞を受賞する」、「我々が住む地球の持続可能な管理を確保しようとする彼女の努力は、我々すべてを鼓舞激励する」と述べた。

 彼女は、まさにそれ故に、特に農業大臣をはじめとするルラ政府の他の閣僚たちの排斥活動により、2008年5月の辞職を余儀なくされた。

 Brazil ex-minister's environment prize,Sky News,4.2
 http://www.skynews.com.au/eco/article.aspx?id=317976

 関連情報
 ブラジル アマゾン森林守護者のシルバ環境相が辞職 強まるルラ大統領の開発優先,08.5.14