農業情報研究所
EU:飼料添加物安全ルールと成長促進剤としての抗生剤の禁止を提案
農業情報研究所(WAPIC)
02.3.26
25日、欧州委員会は飼料添加物に関する新たな安全ルールと成長促進剤としての抗生剤の禁止を提案した(Commission proposes new safety rules for feed additives and to prohibit antibiotics as growth promoters,3.25)。
抗生剤の禁止
EUでは、ほとんどの抗生剤、特に人間に医薬に使われると同じ成分のものを既に禁止してきたが、この提案は、家畜の成長促進剤として飼料に添加されることが許されていた四つの抗生剤を段階的に排除しようとするものである。四つの抗生剤とはflabophospholipol、salinomycin sodium、avilamaycin、monensin sodiumで、これらの使用は、非抗生剤代替品の開発の時間を与えるために2006年までに段階的に排除する。
飼料添加物の安全ルール
これは飼料添加物の安全性評価と販売許可に関する既存のルールを簡素化するものである。1970年以来の飼料添加物許可手続は、企業にとっても、規制者にとっても煩わしく、大変な時間がかかったが、新ルールでは10年以内に許可が与えられる。既存の立法で許可された飼料添加物販売企業は、その製品の再評価と再許可を受けねばならない。企業は、家畜に対するプラスの影響と人間の健康・家畜の健康・環境に対するリスクがないことを証明しなければならない。新設の食品安全機関(EFSA)がすべての飼料添加物の評価に責任をもつ。それは、明確なガイドラインと、関係者との公開協議を含む透明な評価の過程を設けることになる。
提案は閣僚理事会と欧州議会の共同決定手続によって採択される。
関連資料
European Commission:Question
and Answers on antibiotics in feed(02.3.25)
関連報道
EU plans total ban on antibiotics in
animal feed,FT com,3.25