韓国 大豆たんぱくもメラミン検査対象に 政府・与党は食品安全対策強化を発表

農業情報研究所(WAPIC)

08.9.29

 韓国医薬品安全庁が通関時のメラミン検査をすべての乳製品含有食品に拡大するとともに、「大豆たんぱく質についても牛乳同様に、たんぱく質含有をごまかすためメラミンが添加された可能性が一部で指摘されていることから、中国産分離大豆たんぱくを検査対象に含めた」そうである。「分離大豆たんぱくは練り製品、ギョーザ、健康機能食品のうち栄養補充用食品のたんぱく質原などに使われている」という。

 医薬品安全庁は28日、ヘテ製菓の「米サラン ココナッツ」から、271ppmを越えるメラミンを新たに検出したと発表した。24日のメラミン検出が発表された「米サラン カスタード」(韓国 中国製菓子二種からメラミン検出 一種は100ppmを超える高濃度,08.9.25)からも、3件で、再度メラミンが検出された。 これで国内でメラミンが検出された製品は、「米サラン カスタード」、「米サラン ココナッツ」、「ミルクラスク」の菓子類と、コーヒー用クリーム・「ベジタブルクリームパウダーF25」の4種となったということである。

 ヘテの菓子4件で新たにメラミン、輸入食品検査拡大 聨合ニュース 9.28
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2008/09/28/0200000000AJP20080928001200882.HTML

 なお28日、韓国政府・与党が食品安全対策の抜本的改革を決めたそうである。食品集団訴訟制と危害食品製造メーカーに対する無限責任制を導入、食品の表示制度や検査を強化する。

 表示に関しては、「OEM(相手先ブランドによる生産)供給された輸入食品と半加工輸入食品については、原産地やOEMかそうでないかを商標の2分の1以上の大きさで商標名の周囲に表示する、輸入食品前面表示制を導入」、「子どもの好む食品に対する表示制度も、食品に含有される総カロリー、飽和脂肪、ナトリウムなどを色分けして表示する信号表示制度、健康表示制導入、食品安全性認証案を進める」、さらに遺伝子組み換え作物(GMO)表示を強化する。

 検査に関しては、 輸入食品の検査の割合は現行の20%から30%に引き上げ、輸入OEM食品の検査も強化、国内OEM委託メーカーの自己品質検査を義務付ける。また、外国食品の危害情報があった場合には関連品目の国内検査を義務付ける。

 このほか、「食品安全基準を強化し、国内安全基準がない場合は外国の最高基準を食品安全基準に設定し、子どもが好む食品の場合は米国、欧州連合(EU)、日本、政府間組織コーデックス委員会( 食品規格委員会)すべてで使用許可された添加物だけを使用するようにする」。

 また、食品危害事犯に対する処罰も強化する。「二振アウト制」(?)を実施するとともに、食品危害事犯の量刑を大幅に強化するということである。

 輸入食品に前面表示制度、与党・政府が食品安全対策  聨合ニュース 9.28
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