農業情報研究所食品安全>ニュース:201922

起立・歩行不能なポーランド牛の肉がEU11ヵ国に流通 消費者の不安広がる 

ポーランドの起立・歩行不能な病牛の肉がEU11ヵ国(エストニア、フィンランド、フランス、ハンガリー、リトアニア、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スェーデン、ドイツ、スロバキア)に輸出され、流通していることが明らかになった。フランスでは少なくとも150㎏が肉屋等を通じて販売されたとされ、各国消費者の間に不安が広がっている。

病気は何であるのか、今のところ分らない。EU検査官が来週、ポーランドに訪れるというから、いずれ明らかになるだろう。起立・歩行不能はBSEを彷彿させるが、ポーランドでは2014年以来、BSE発生の報告はない(OIENumber of reported cases of bovine spongiform encephalopathy (BSE) in farmed cattle worldwide)。

このニュースが日欧EPAの発効を時を同じくして飛び込んできたのは何かの皮肉か?これは、今後わが国の輸入が増えるであろうEU肉製品の安全管理が必ずも万全でないことを示唆しているからである。

‘Sick cow’ meat scandal in Poland: fears raised over other slaughterhouses,The Guardian,19.2.1

Viande polonaise avariée : au moins 150 kg vendus aux consommateurs en France,Le Monde,19.2.1

EU to send inspectors to Poland over suspect meat,Reuters,19.2.1

   Beef scare: Polish bad meat spreads to 11 EU states,BBC,19.1.31