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FAO事務局長、WTO貿易交渉のために米国食料政策再考を要請

農業情報研究所(WAPIC)

03.9.24

 24日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、国連食糧農業機関(FAO)のジャック・ディウフ事務局長が米国を訪問、カンクンで破綻したWTO貿易交渉を生き返らせようと試みている。

 彼は、米国議会と政府に、貧しい国の農民の競争を困難にする年間220億ドルにのぼる農業補助金を再考するように望んでいる。また、それとは別に、ときに米国の寛大な食糧援助が自身を養う国の能力を削いでいると指摘した。米国は国連が配布する食糧援助の41%を提供しているが、彼は、貧しい農民が井戸や灌漑水路を掘り、収穫物を市場に運ぶ道路の整備のためにカネが支出されれば、飢餓との戦いは一層改善されると語った。「危機の前に農民にカネを与える方が、危機の後に食糧を与えるよりベターだ」と言う。

 U.N. Official Plans to Urge U.S. to Reconsider Its Food Policies,The New York Times,9.24