農業情報研究所
EU、シンガポールとの自由貿易協定に積極的姿勢
農業情報研究所(WAPIC)
2002.2.18
EUのパスカル・ラミィ貿易担当委員は、EUの地域的・多角的貿易関係を強化するために、2月15日から19日までの日程で東南アジア諸国(シンガポール、インドネシア、カンボジア)を訪問している。
ラミィ委員は、15日、アジア欧州在団(シンガポール)で行なわれたスピーチで地域統合に触れ、先月、シンガポールが提案したEUとシンガポールの自由貿易協定(FTA)についても積極的な姿勢を示した。
彼は、地域主義と多国間主義は相互に排除し合うものではなく、相互依存関係にある複雑な世界を管理する補完的手段であるとした上で、地域統合のモデルとして「よき隣人関係」(他人の庭には足を入れないーアセアンと中国の関係)と「ハッピー・ファミリィ」(アセアン)があり、これら両方を追求することが統合過程を一層魅力的にするけれども、ヨーロッパと異なり非常に多様なアジアでは独自のモデルを発展させねばならないとレクチャーした。
EUとシンガポールとのFTAについては、ヨーロッパのビジネスとの協議を開始し、シンガポールの提案に答えると応じたが、このFTAは、WTOのル−ルと両立し、「WTOにおける我々の野心を真に強化」するものでなければならず(WTO-plus)、また「ドーハ開発ラウンド」の追求を逸らすものであってはならないと明言している。
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Positive response to EU-S'pore FTA,The Strait Times,02.2.17
Happy family or good neighbours?
,The Strait Times,02.2.16