農業情報研究所
モロッコ:イラク戦争抗議の拡大で米国との自由貿易交渉を延期
農業情報研究所(WAPIC)
03.3.28
モロッコは、24日に予定されていた米国との自由貿易協定交渉の第二回会議を延期した。
自由貿易協定交渉の開始は、中東紛争で穏健な立場を取り、2001年9月11日以後のテロとの戦いで米国に協力してきた報償と見られている。1月の交渉開始に際し、米国通商代表・ロバート・ゼーリックは、提案された協定は、「寛容で、開放的で、一層繁栄したムスリム社会に対する米国の支援のシグナルを荒れ狂う地域全体に送る」ものだと述べた。
しかし、今や、この穏健なムスリムの王国でもイラク戦争に対する抗議が広がり、イラクの人々を支援するためのデモが続いているが、23日の日曜日には7万人がマラケシュ南部の町を行進した。モロッコ政府は、世論の圧力と米国の外交攻勢の板ばさみになり、戦略的ジレンマに陥っている。
Source:Morocco Set To Postpone Free Trade Talks With U.S.,IATP Trade Observatory News,3.25(From Reuters,3.24)
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