ハンガリー、EU承認GMトウモロコシの種子販売を禁止

農業情報研究所(WAPIC)

05.1.21

 Hangary News AgencyMTI)が伝えるところによると、ハンガリー政府がモンサント社の遺伝子組み換え(GM)トウモロコシ(MON81017品種の国内流通を一時的に禁止した(Cabinet approves ban on genetically modified maize seed,MTI,1.19)。19日の閣議で決めたもので、20日から実施。

 欧州委員会は昨年9月、この17品種の種子を共通カタログに登録、EUのすべての国でのその販売を許した(欧州委員会、GMトウモロコシ種子販売を許可、GMナタネ輸入・加工承認も提案,04,9.9)。だが、ハンガリー政府は不特定期間、予防原則的措置として一時的に禁止する。この時期に決めたのは、春の播種を回避するためという。違反者には30万から1000万フォリント(1フォリント=約9.56円)、再犯者には100万から2,000万フォリントの罰金が科される。

 ただし、これらの種子を使って栽培されたトウモロコシから製造された製品の輸入は禁止の対象とならない。このような製品は、消費者が選択できるように明確な表示されねばならない。このトウモロコシから製品を作るハンガリー企業は存在しない。

 GMO新規承認モラトリアムは解除されたものの、EUにおけるGM作物商業栽培は、依然としてスペインに限られる。