米農務省 販売米を汚染した未承認GM米は安全 承認に向けたコメントを求める 

農業情報研究所(WAPIC)

06.9.9

  米国農務省(USDA)が販売されている長粒米に混入が発見されたバイエル・クロップサイエンス社の未承認除草剤耐性遺伝子組み換え(GM)米・LLRICE601の承認に踏み切るようだ。

 USDAが8日、リバーティーリンクのブランド名で販売される除草剤耐性GM米の販売承認申請に関するパブリック・コメントを求めている、動植物保健検査局(APHIS)は1999年、完全な評価の後に二つの同系統の米を承認した、APHISはこの承認をLLRICE601に拡大するつもりだと発表した。

 USDA SEEKS PUBLIC COMMENT ON DEREGULATION OF GENETICALLY ENGINEERED RICE,9.8
 http://www.usda.gov/wps/portal/usdahome?contentidonly=true&contentid=2006/09/0345.xml

 当初発表では、同社はこの米の承認を申請するつもりはないとされていたが、諸外国の米国長粒米に対する輸入規制を回避するには承認してしまうのが一番手っ取り早いと考えたのだろう。何とも容易なやり方だ。

 USDAは、同社が提出した承認申請はGM生物・製品に関するAPHISの規則に沿うものであり、APHISはその環境影響評価草案を準備した、科学的証拠はこの米に関連した環境、人間の健康または食品安全性に関する懸念はないと言う。

 コメントは10月10日まで受け付けるということだ。

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