米連邦地裁 除草剤耐性GMアルファルファ商業栽培を禁止

農業情報研究所(WAPIC)

07.5.7

 

 サンフランシスコ連邦地裁が53日、米国全土での遺伝子組み換え(GM)アルファルファを栽培することを禁止した。以前の一時的禁止の決定を恒久化するものだ(米連邦地裁 杜撰な環境影響評価で農務省のGMアルファルファ承認は違法,07.2.14)。判事は、近隣農家を護るために、それが栽培されている場所を30日以内に公表することも命じた。

 

この決定の対象となるのはモンサント社が開発した除草剤耐性のラウンドアップ・レディーGMアルファルファで、今年はこの禁止前、主に飼料用に、全国でおよそ9万f栽培されたという。

 

判決は、米国農務省(USDA)がGM作物が有機作物・非GM作物を汚染する可能性に関する適切な研究をしなかったと 指摘、商業栽培許可前には、他花受粉の可能性などを含む完全な環境影響研究を行うことを命じた。モンサントは上訴するということだが、USDAはこれに従うという。

 

これはアルファルファにかかわるだけだが、これが前例となり、影響は他のGM作物の承認にも及ぶ可能性がある。米国では、このアルファルファと同類の除草剤耐性GM大豆・トウモロコシ・ワタも大量に栽培されている。

 

Judge extends ban on modified alfalfa, slams feds for OKing strain,San Francisco Chronicle,5.4
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2007/05/04/BAGMPPL08T1.DTL&feed=rss.bayarea
Judge blocks altered alfalfa,The Sacramento Bee,5,4
http://www.sacbee.com/103/story/166656.html