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スイス:連邦裁、有機製品は微量のGMOを含み得る

農業情報研究所(WAPIC)

03.6.9

 マスコミ報道によると、スイス連邦裁判所が有機トウモロコシは微量の遺伝子組み換え体(GMO)を含むことができるとして、GMOゼロを唱えるジュネーブ州保健部の主張を退けた。連邦裁によれば、ジュネーブ州当局は厳しすぎ、有機農業法の準備作業のなかでも、これに対する支持がないという。

 事件は、2001年3月、ジュネーブ州の化学者が有機トウモロコシ中に0.01%のレベルのGMOを発見したことから始まった。州消費者保護局はこれを販売した会社を譴責、分析費用600フランの負担を命じた。消費者保護局は、GMOを含む製品を「有機」の名で販売するのは有機農業に関するオルドナンスへの明白な違反とした。州行政裁判所、スイス化学者協会も同意見であった。しかし、連邦裁は有機農業法に別の解釈を与えた。故意の行為の結果としてではない1%を超えない微量のGMOを含む食料品は有機と表示することを許されるという。

 有機農業者自身、GMOゼロというのはまやかしであると認めている。彼らによれば、有機農業は「孤島」ではない。GMOゼロは有機農業を不可能にするバリヤーとなる。Bio Suisseは非現実的な保証は望みもしないし、不可能だと言う。

 なお、スイスでは、議会下院が5月にスイス農業生産におけるGMOの使用を5年間にわたり一時的に禁止する法案を採択したが、6月に入り、上院が、消費者の選択の自由を確保し、スイスにおけるバイテク研究を阻害してはならないと、この一時禁止案を否決している。

 Il peut y avoir de petets quantités D'OGM dans le maïs <bio>,Edicom News,6.6