フランス食品衛生安全庁、GMスィートコーンBt11の承認に待った

農業情報研究所

03.12.4

 来週月曜日(8日)、EUの食品チェーン常設委員会がシンジェンタ社の遺伝子組み換え(GM)スィートコーン・Bt11(日本では承認済み)の販売を許すかどうか投票する。この投票は、98年以来のEUのGMO新規承認の事実上のモラトリアムが解けるかどうかを決する重要な意義をもつ。この投票を間近に控えた3日、フランス食品衛生安全庁AFSSA)が一層の試験が必要と、承認に待ったをかける意見書を提出した。

 これは、03年11月18日になされたこのコーンの承認を目指すEU文書に関する諮問への回答である。それは、予期せざる影響の可能性を排除するために、これを日常的に消費する影響は、ラットでの毒性/許容量の研究、あるいは家畜の許容量/栄養性の研究によって評価されねばならないと結論している。安全性と食品価値のデータを得る実験は、人間により消費されるであろうスィートコーンによってではなく、専ら「穀粒」品種Btコーン(穀粒または植物体全体)で行われたものだが、このコーンとスィートコーンの遺伝子には「顕著な違いあること、遺伝子改変のこのトウモロコシに特殊なメタボリズムとの干渉に関連した予期せざる影響が排除できないことを考慮したという。

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