国内32例目のBSE患畜疫学調査結果発表 何故動物性油脂を疑わないのか

農業情報研究所(WAPIC)

07.2.23

 国内32例目のBSE患畜(国内32例目の狂牛病確認 肉骨粉禁止前2001年生まれが2頭に,07.2.6)に関する疫学調査結果第1報が発表された。

 農林水産省:BSE患畜(32例目)に関する情報(BSE32例目の疫学調査第1報),07.2.23

 患畜は2001年8月26日に生産農場(帯広市)で生まれ、2007年2月2日にと畜されるまで生産農場で飼養されていた。

 患畜が1歳になるまでに与えられた飼料で哺乳動物由来肉骨粉を成分とするものはない。動物性原料を含むのは、中部飼料(株)八戸工場を製造・輸入元とする「ほ乳期子牛育成用代用乳用配合飼料」・αミルクAと、中部飼料(株)北海道工場を製造・輸入元とする「ほ乳期子牛育成用配合飼料」・αファイブスターの二種である。

 αミルクAに含まれる動物性原料は、脱脂粉乳、濃縮ホエーたん白、乾燥ホエー(以上、いずれも生乳由来)、フィッシュソリュブル(魚由来)、動物性油脂である。αファイブスターに含まれる動物性原料は生乳由来の乾燥ホエーである。

 どちらも、患畜が1歳になるまでに与えられた動物性原料を含む飼料としては初めてのものだ。しかし、動物性原料の種類については、基本的には今までのものと変わらない。従って、すべてに共通する動物性原料は動物性油脂だということにも変わりはない(国内27頭目の狂牛病患畜の疫学調査結果発表 すべてに共通な動物性飼料原料は動物性油脂,06.6.6)。

 動物性油脂が感染源ではないかと疑わせる理由は、このような疫学調査結果だけではなく、ほかにも十分にある(動物性油脂成分規格違反が発覚 改めて問われるBSE感染リスク,05.1.27)。その徹底調査を何故さぼり続けるのだろうか。

日本における狂牛病確認例一覧

確認年月日

確認例の出生・飼育地

出生年月

月齢

畜種

備考

1歳になるまでに与えられた動物性原料を含む飼料

1

01.09.21

北海道常呂郡・千葉

96.03

66 ホルスタイン・雌

A B

2

01.11.21

北海道宗谷郡猿払村

96.04

67 ホルスタイン・雌 A B P
3

01.12.02

群馬

96.08

68 ホルスタイン・雌 P EX
4

02.05.12

北海道白糠郡音別町

96.03

71 ホルスタイン・雌 A 
5

02.08.23

神奈川

95.12 80 ホルスタイン・雌 A 
6

03.01.20

北海道川上郡・和歌山

96.02 81 ホルスタイン・雌 A 
7

03.01.23

北海道網走市

96.03 79 ホルスタイン・雌 A 
8

03.10.06

栃木・福島

01.11 23 去勢雄ホルスタイン 非定型 ?
9

03.11.04

兵庫・広島

02.02 21 去勢雄ホルスタイン ?
10

04.02.22

神奈川

96.03 95 ホルスタイン・雌 ?
11

04.03.09

北海道川上郡標茶町

96.04 95 ホルスタイン・雌 死亡牛 A 
12

04.06.13

熊本

99.03 62 ホルスタイン・雌   P CT
13

04.09.23

奈良

96.02 103 ホルスタイン・雌 B
14

04.10.14

北海道河東郡鹿追町

00.10 48 ホルスタイン・雌 死亡牛 A 
15 05.02.26 北海道中川郡本別町 96.08 102 ホルスタイン・雌 死亡牛 A 
16 05.03.27 北海道天塩郡天塩町 96.03 108 ホルスタイン・雌 A  B
17 05.04.08 北海道河東郡音更町 00.09 54 ホルスタイン・雌 死亡牛 A 
18 05.05.12 北海道砂川市 99.08 68 ホルスタイン・雌 CS SS
19 05.06.02 北海道野付郡別海町 96.05 109 ホルスタイン・雌 A 
20 05.06.06 北海道河東郡鹿追町 00.08 57 ホルスタイン・雌 A 
21 05.12.10 北海道千歳市 00.02 59 ホルスタイン・雌 死亡牛 NC
22 06.01.23 北海道野付郡別海町 00.09 64 ホルスタイン・雌 死亡牛 A  B MC M
23 06.03.15 北海道中川郡中川町 00.07 68 ホルスタイン・雌 A 
24 06.03.17 長崎県壱岐市 92.02 15歳 黒毛和種肉用繁殖   MA
25 06.04.19 北海道枝幸郡枝幸町・岡山 00.04 71 ホルスタイン・雌 CT
26 06.05.13 北海道瀬棚郡今金町 00.08 68 ホルスタイン・雌 死亡牛 A 
27 06.05.19 北海道中川郡豊頃町 00.08 68 ホルスタイン・雌 死亡牛 A  B
28 06.08.11 北海道天塩郡幌延町・苫前郡羽幌町 99.11 80 ホルスタイン・雌 死亡牛 A
29 06.09.28 北海道天塩郡幌延町・中川郡中川町 00.06 75 ホルスタイン・雌 死亡牛 A
30 06.11.13 北海道千歳市 01.06 64 ホルスタイン・雌 死亡牛 A
31 06.12.08 北海道河東郡鹿追町 99.11 84 ホルスタイン・雌 A
32 07.02.05 北海道帯広市 01.08 65 ホルスタイン・雌 αM α5

 注:動物性原料(魚粉のみのものは除く)を含む飼料

 A=�渇ネ学飼料研究所高崎工場製造代用乳・ミルフードAスーパー(共通する動物性原料は脱脂粉乳、濃縮ホエー蛋白、乾燥ホエー、血漿蛋白、動物性油脂、卵白粉末)
 B=ホクレンくみあい飼料�葛�路西港工場製造ほ乳期子牛育成用配合飼料・ミルフードBグリーン(共通する動物性原料は魚粉と動物性油脂)

 P=�渇ネ学飼料研究所高崎工場製造代用乳・ピュアミルク
 CT=全酪連関東工場製造代用乳・カーフトップ
 CS=日清製粉�樺m多工場製造代用乳・ザ・カーフサックル
 SS=日清製粉�樺m多工場製造代用乳・ザ・サワーサックル
 NC=全酪連関東工場製造代用乳・サツラクニューカーフミルク
  PからNCまでに共通する動物性原料は脱脂粉乳、血漿蛋白、乾燥ホエー、動物性油脂

 MA:�渇ネ学飼料研究所高崎工場製造代用乳・モーレット特Aソフト(動物性原料は脱脂粉乳と動物性油脂)
 
 EX=関東くみあい化成工業�叶ヤ城工場製造育成用配合飼料・EXモーレット
 MC=苫小牧�鞄マ小牧工場製造育成用配合飼料・マンナクラブ
  EX、MCに共通する動物性原料は動物性油脂

 αM=中部飼料(株)八戸工場製造・輸入元代用乳用配合飼料・αミルクA
 α5=中部飼料(株)北海道工場製造・輸入元配合飼料・αファイブスター

 M=肉骨粉