農業情報研究所エネルギーニュース:2011年6月22日

Empa バイオ燃料の持続可能性評価のオンライン・ツールを発表 RSB持続可能性認証への入り口

 スイス連邦材料科学技術試験所(Empa)がバイオ燃料の持続可能性を評価するオンライン・ツールを発表した。この新たなツールは、ユーザーが持続可能なバイオ燃料に関するラウンドテーブル(RSB)の原則と基準(⇒農業情報研究所:持続可能なバイオ燃料生産のためのRSB原則及び基準(翻訳))に照らしての自己評価とリスクの自己評価を可能にする。同時に、バイオ燃料のライフサイクル温室効果ガス(GHG)排出量も計算する。

 New biofuel sustainability assessment tool and GHG calculator released,Empa,2011.6.14
 http://www.empa.ch/plugin/template/empa/3/108322/---/l=2

 RSB規格は、環境や社会(食料安全保障、人権・労働権など)にかかわる12の原則と基準を含む。持続可能なバイオ燃料は、例えば、ライフサイクルのGHG排出を化石燃料に比べて大きく減らさねばならない。この原則の下、バイオ燃料生産チェーンの各段階の事業者は、それぞれの事業のGHG排出量を計算しなければならない。

 この計算は複雑で、バイオ燃料のライフサイクル・アセスメント(LCA)に関する十全な知識を必要とする。RSB認証過程を容易にするために、Empaはバイオ燃料のGHG排出量のオンライン計算を可能にするツールを開発した。スイス規格、EU再生可能エネルギー指令規格(⇒農業情報研究所:EU再生可能エネルギー利用促進指令のバイオ燃料持続可能性基準(仮訳))、カリフォルニア規格、RSB規格を含むさまざまなGHG計算方法が実施された。バイオ燃料生産のリスク・アセスメントとRSB持続可能性原則に基づく評価を可能にすることで、このツールはRSB持続可能性認証への入り口をなすという。

 このツールは、自分の製品の持続可能性を立証しようと望むバイオ燃料部門のすべての関係者―エネルギー作物農業者、バイオ燃料生産者から取引業者まで―に向けられたものという。このツールには、次のアドレスを通じ、無料でアクセスできる。

 http://buiprojekte.f2.htw-berlin.de:1339/