ますます遠ざかる米国議会のTPP承認 わが国はトランプ氏もびっくりのTPP特別委設置
農業情報研究所>グローバリゼーション>二国間 関係・地域協力>TPP ニュース20016年2月25日
3月23日、ニューヨーク州選出の米国超党派下院議員19人(全27議員の70%に相当)が、TPPに反対する旨の書簡をオバマ大統領に送った。
書簡は、「TPPはニューヨークと国中の多くの労働者・中産階級家族に損害を与える」、「1994年に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)とWTO協定以来、わが州は37万以上の製造業雇用を失った」、TPP協定には(円安誘導など他国の)通貨操作に取り組む有効な手段が含まれていない。通貨操作はアメリカの製造業者は現在直面している最大の問題の一つをなしている」など
New
York Congressional Representatives Send Bipartisan Letter to President Obama
Opposing the TPP (Public Citizen ,March 23, 2016)
その前日には、19人の民主党上院議員が マレーシア、ベトナム、ブルネイなどが劣悪な労働条件を改善するための法制改革を行い、それが着実に実施されていることを証明するまでは、米議会がTPPに関する何らかの行動に移るのは時期尚早だとする書簡をフォアマン通商代表に送った。
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Democratic Senators Send a Letter to USTR Froman Requesting No Action on TPP in
Congress Until Malaysia, Other Improve Labor Standards (Public Citizen
,March 22, 2016)
米国議会のTPP批准が日に日に遠ざかるなか、国境に建てた高い壁で四囲が見えなくなったわが国の衆院は24日、TPP承認案や関連法案を集中的に審議する特別委員会の設置を決めた。メキシコとの国境に壁を作るというトランプ氏もびっくりだろう。