1月 冬のヤツデ
 


冬に白い花を咲かせるヤツデ。
野山に普通にみられる常緑低木で、
庭にもよく植えられているおなじみのヤツデですが、
観察してみると“へぇ〜”と驚くことがいくつもありました。

“へぇ〜” その1・・花
ヤツデの花は、雌花(上)と雄花(下)とが
別々に咲くと思っていましたが・・


1.ヤツデの花は花序の一番上から開花してゆきます。 
   まず、花びらを開くと雄しべが現れます(雄性期です)。



2.
数日後、花びらと雄しべはパラパラと落ちてゆきます。 


3.花びらと雄しべが落ちてしまった後、次に雌しべが熟して雌性期になります。
つまり、1つの花が雄性期→雌性期に変化するのでした。(へぇ〜!)

 


“へぇ〜” その2・・花には蜜がたっぷり

昆虫がほとんどいなくなる冬に咲く花なのですが、雄性期にも雌性期にも蜜がたっぷりあります。
ちょっとなめてみました、量はわずかですがかなり甘かったです。 そうとう糖度の%が高いそうですよ。


なぜ他の花が咲かないこの時期に咲いて、蜜まで出すのだろう・・と思いましたが

訪問昆虫を独り占めできるという有利な点があったんですね〜

訪問昆虫はハエやアブでした。 (へぇ〜!!)




“へぇ〜” その3・・葉は八つじゃないの?

八つ手といえば、葉が8つに深く裂けているものとばかり思っていました。
が、数えてみると5つ・7つ・9つ・11・・と、あれれっ8つはないぞ〜 


ヤツデの学名、Fatsia japonica (ファチア ジャポニカ)の Fatsiaは
「八つ手」の「八」から また一説には、
「八手」(はっしゅ)から名がついたそうです。
 
葉が八つに深く切れ込んでいるので、「八つ手」の名前がつきましたが、
実際の裂片の数は5・7・9・11で奇数のことが多いようでした。 (へぇぇ〜!!)
 
 

「 ヤツデの雄花 」へ続きます

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