第三十一話 盧俊義上山
晁蓋は毒矢を握り締め、ついに帰らぬ人となった。一方、呉用の計に嵌った盧俊義は泰山参りに出る矢先、財産と妻を狙う李固の密告に遭い、梁山泊に投名する現行犯として、役人に逮捕された。燈篭祭りを利用して北京に乗り込んだ泊軍は、盧俊義を助け出すのに成功する。

盧俊義が泰山参りに出る矢先、憲兵が現れ、盧俊義を引っ括っていく。これは李固の差し金だった。
「なんてことしてくれたの!」
と李固に噛み付く賈氏。
李固は賈氏を呉用の書いた叛詩の前に引っ張っていき、「盧俊義反」の四文字が詩の中に隠れている事を示す。これに気付き昏倒する賈氏。李固は賈氏の身体にのしかかった。
でも賈氏はあまり美人じゃなくて、優しそうな女性みたいな感じ。

まだ盧俊義が
家にいるうちから、
李固は賈氏に下心
ありありだったよ。
ほっぺにさわったりとかさ。

いっそ戴宗さんの方が
あわてる時はホントに
あわあわしててかわいいv

賈氏は牢獄から戻った李固に、
「旦那様の罪が軽くなるようにしてきてくれたわね?」
と詰め寄る。
身体は李固に任せても、心は常に
盧俊義のことを思っているのだ。
本編とは違う良い女である。

盧俊義が市斬に処される日。刑場に曳かれていく主人に末期の酒を捧げる燕青。
その姿を酒楼の二階から見ていた石秀は「梁山泊の好漢、推参!!」
と、刀を手にして階下に飛び降りていく。
戴宗もあわてて参戦するが、どうして君まで捕まっちゃうの?
死を覚悟した盧俊義の、いっそ涼やかな笑顔。
もっともっといいカオなんだよ、思わず私もクラッときたね。
すいません、こいつらのせいなんです・・・
直接責任者じゃないけど・・・ιι










檻の中でどうにも出来ずに、
おろおろする石秀と戴宗。
盧俊義とは違う牢に
入れられてたから。

盧俊義が収監されている北京の牢獄。
牢番は蔡福、蔡慶兄弟。
盧俊義を殺してくれという李固のたのみに、
「ふっ、財産と女房を横取りした割には、礼金が少ないじゃないか。盧俊義を殺してほしけりゃ百両出しな。」と言い放つ蔡慶。
一旦、値切る李固も李固だけど、したたかな蔡慶もなかなか悪人だ。兄弟がボロい儲けと笑っているところへ、突然乱入する人物。
「何者だ?」と蔡慶が誰何すると、
「私は丹書鉄券を持つ前王朝の末裔、今は梁山泊に身を置く小旋風柴進。」
と言う横柄な名乗り。
「はは〜っ、これは大官人さま」
と、蔡慶、蔡福もさすがにビビって平伏するが、日本の八時台の時代劇を見ているかのようだった。

盧俊義を牢獄から助け出す場所に、呉用も立ち会っている。
「すみません、あれは計略でした。」 と謝る呉用。
「きっ、貴様・・・・・・!!」 思わず絶句する盧俊義。
ほとぼりが冷めてからの登場ではなく、この場に現れるとは・・・・・・
いい根性してるな呉用。
盧俊義ではなく武松だったら、呉用をぶっ殺していたかもしれない。
武松じゃなくても、それが普通の人の普通の反応だと思います・・・・・・







いくらお祭りだって、これだけ兵がいたら気付くだろ・・・・・・
と思っていたら、報告はされていたみたいだった。
対処しなかっただけのよう。(ダメじゃん)




梁山泊の好漢に助け出された盧俊義の姿を見て賈氏は心底喜ぶと同時に、李固が盧俊義を陥れようとしていた事にようやく気付き、李固を刺殺する。
「旦那様、私も一緒に梁山泊へお連れ下さい。妻としてではなく、婢女としてでも構いません。
 私は・・・・・・ 旦那様のお側にいたいの!」 と、盧俊義に哀願する賈氏。
「・・・・・・どこへなりと行くがよい。」
と、盧俊義は絞り出すように賈氏に言い放つのだが、絶望した賈氏は、李固を刺殺したその刀を自分の首にあてがった。
本編と異なり、賈氏は盧俊義のことを心底想っているのだが、身体を李固に委ねてしまったのことが尾を引いてしまい・・・・・・
賈氏に同情を禁じえなかった。

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