第三十七話 大敗高大尉
高イ求が自ら大軍を率い、梁山泊に攻めて来た。高イ求に私的な恨みが積もる林冲は目の前の事態が見えなくなるほど。済州戦と二度の水戦に大勝した泊軍は、とうとう高イ求を生け捕りにする。だが、高イ求を生け捕りの知らせを受け、駆け付けた林冲に、砦門は開けられることはなかった。

宋江は招安の失敗から気の病に。呉用は自分の指揮で招安を潰したことを告白し、宋江の怒りを買う。ずるがしこいのか正直なのか・・・
呉用はまだ天機が熟していなかった事を諄々と諭した。
一方、梁山泊の招安に失敗した朝廷では、高イ求自ら軍を率い、済州に陣取った。
   林冲またキレる。
高イ求の姿を認めた林冲は、そのままふらふらと戦闘区域まで出て行ってしまう。手に持つ得物は陸謙を殺したあの槍、瞳は山神廟で炎に浮かび上がったあのまなざし・・・!!
実は先鋒をまかされた時点で宋江にこう言ったんだが、呉用から「奴には用があるから必ず生きたまま捕えてきてください」と釘を刺されて、かなりたまっていた。花、呼延両将のように礼も返さず不満げに出て行った林冲を、魯智深は心配げに振り返る。
最終戦の先鋒に立ったのは、林冲、呼延灼、花英の三将。しかし個人的怨恨の募る林冲は済州城から戦いの様子を眺め降ろす高イ求が気になって、敵将王煥の偃月刀が振り上げられるのにも気付かない有様。危うい所を花英の放った冷箭が林冲を救う。林冲が落馬した王煥を屠ったのを手始めに、泊軍は総攻撃をかけ、この戦を制した。しかし、戦勝の宴の中で林冲は鬱々として愉しまぬ顔。魯智深は「どのみち高イ求はもう逃げられない」と言い、林冲を慰める。
魯智深てホントにこういう時の心の機微のわかる人だよな。それでも林冲の心は晴れない。ろっちーの差し出した杯を受け取ってイッキ飲み。

敵将を討ち取り、戦闘が一段落してもただ狂ったように高イ求を睨んでいる林冲を見て、せめて一矢と花英は高イ求の冠を射抜く。殺すなと命ぜられている。射殺すわけにはいかないのだ。
(英ちゃん宋江フリークだから)
気遣うようにちらりと林冲を見てから弓を引き絞る。
宋江に水兵やってもらっても
役にたたねぇよ 
それにしても、この辺はちょっとせつなくなるようなシーンが多かった。マントを外しかけた宋江を押しとどめた張順。
たとえどんな事があっても彼は、宋江のこと好きなんだろうな。
何があっても・・・・・・。




そして兵士は戦地へ赴く

このころはまだ圧倒的な勝ち戦なわけだけど、それでもこの中の何人かは帰らないだろう。水兵たちは黙々と水の中に消える。

水中戦はすごい!!
水軍の役者さんて、水泳出来て武術出来てその上で
張順にそっくりな、とか阮小七のイメージの、とかの
役者さん選んでいるのかな・・・?(まさか・・・)
しかし、水戦は本当にすごかった。シンクロどころの
騒ぎじゃないよ。すごく大変そうだけどすごくかっこいい!!
でもリアルすぎてちょっとコワイぞ。





足漕ぎガレー船のような大海鰍船団を繰り出し、水泊に迫る劉夢龍を梁山泊の水軍は得意のゲリラ戦で撃破する。劉夢龍は故意に逃され高イ求に復命するが、敗軍の責任を取らされ首を刎ねられた。
次は高イ求が自ら大船団を率い、梁山泊に迫る。宋江は自らも一水軍兵士として戦う気構えを見せるが、張順らに止められる。かくて士気の高まった水軍は海鰍船の底を鑿つ策で船足を止めゲリラ戦に持ち込み、高イ求を生け捕りにする。











凱旋した水軍を
出迎え祝う柴進

この人これで結構アウトローだったよね。











高イ求生け捕りの知らせは林冲の元にももたらされたが、硬く閉ざされた忠義堂の門は林冲に開かれることはなかった。
水軍が捕えた高イ求を宋江が許すつもりらしいと聞き、令を犯しても切るつもりで刀を引っさげて駆けつけた林冲は・・・
忠義堂の中に入れてもらえない。

ちくしょう宋江ッ!
招安がそんなに大事かッ!
てめぇの招安がそんなに大事か〜〜〜!!
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