農業情報研究所農業・農村・食料欧州ニュース:14年11月22日

フランス 農業者自立(経営創設)増加も引退経営主も増加

 フランスの農業社会共済(MSA)が2013年の農業者自立(農業経営創設)と引退に関する数字を発表した。

 Les installations de chefs d’exploitation agricole en 2013,MSA,novenble 2014

  農業経営主として自立したのは 13200人、ここ3年同じような数字で推移してきたが、13年には前年を750人、6%上まわった。これら自立農業者の65%に相当する8600人が自立援助の恩典に与かることができる40歳以下の者だった。40歳以下での自立は前年を6.2%上回った。 

 他方、引退経営主も前年より21%増え、17230人に達した。経営主の若返りは進んだが、全体としての農業人口減少の趨勢は止まってvいない。

 注目すべきは自立者数の動きに大きな地域差があることだ。コルシカ島、エロ―県、アルプ・ マリティームなど、大規模穀作には縁がなく・一般的には農業条件に恵まれない南部での増加が著しい。他方、主に山地畜産を営むアルザス地方やローヌ・アルプ地方での減少が著しい。アルプスなどの高山地帯を除く低山(ヴォージュ、ジュラ、中央山塊など)地帯では、近代化にも徹底できず、さりとて近代化に抵抗する多様な農業にも踏み切れない中途半端な性格が災いしているのかもしれない。