農業情報研究所>農業・農村・食料関係>食糧問題>ニュース2020年4月16日
新型コロナと世界小麦市場 価格は“ノーマル”に
新型コロナに伴うパスタやパン、ヌードルなどのパニック買いやロシアが自国の食料安全保障のための輸出制限に動くのではないかという「風評」で急騰していた小麦の国際価格(新型コロナ 米欧の小麦先物相場が急騰 コーンは燃料エタノール需要減で低迷,20.3.26)が落ち着きを取り戻しつつあるようだ。
3月末、ブッシェル5.7~5.8ドルで6ドルに近づいていたシカゴ先物相場は以後下げ続け、5.5ドルを割るレベルにまでに下落している。4月9日、トン198ユーロに跳ね上がった製粉用小麦パリ先物も、15日には195ドルを割るまでに下落した。
ロシアの輸出規制の意向(Russia
Wants to Limit Grain Exports to Protect Food Supplies,Bloomberg,20.3.27)も囁かれたが、国際市場における小麦の流れは通常とほとんど変わっていないようだエジプト政府は80万トンの輸入を決定した(Les
prix du blé étaient en net recul, mercredi en début d'après-midi, après l'achat par l'Égypte de blé russe(AFP),Agri
Mutuel,20.4.15)。
新型コロナが世界小麦市場に与える影響、なお見極め難い局面にあるようだ。