農業情報研究所


アイルランド:専門家、肉骨粉全面禁止後の牛のBSE感染の可能性を否定せず

農業情報研究所(WAPIC)

2002.2.26

 3月2日づけのThe Irish times紙によると、農業省のBSEに関する専門家であるMs.Sheridanは、農業省が1996年末以後に生まれた牛のBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)の感染の可能性を否定していないと語った。彼女によれば、農業省は、1996年8月、肉骨粉を含む豚・鶏飼料を工場レベルで牛の飼料から隔離したときときに感染源は閉ざしたと信じているが、イギリスの経験からしてその可能性は否定できない。

 今週、新たに15頭にBSEが発見され、今年になって総計88頭にBSEが確認されたことになるが、彼女によれば、この急増(2000年、2001年の総数はそれぞれ354、484)は、廃牛屠殺場での病気や事故の牛の検査が追加されたことと食肉工場での30カ月以上の牛の大量の検査によって説明される。農家や獣医からの通報により行なわれた検査で陽性となったケースは、2000年の138から2001年の123への減少しており、感染が増加していることを示す指標はない。

 BSE in cattle born after 1996 possible,The Irish Times,3.2

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