タイ、鳥インフルエンザで初の人→人感染の疑い 厳戒体制へ
04.9.25
バンコク・ポスト紙の報道によると(New adult death raises fear of virus mutation,Bangkok Post,9.25)、タイ公衆保健省が鳥インフルエンザの人から人に伝達したかもしれないと疑われる最初のケースが出て、厳戒体制に入った。
最新の犠牲者は、鳥インフルエンザに似た症状が出て9月12日に亡くなった12歳の少女の母親で、この娘を病院に見舞った8日後、類似の症状で亡くなった(娘とは別の民間病院)。他の二人の家族(叔母と子供)も熱が出て、インフルエンザを患っている。これら患者の厳重な監視体制を敷いた。 娘の母親も、叔母も、患者に近づく以外、感染につながる恐れのある危険な行動はしていない。娘から移った可能性が大きいと見られる。
母親と叔母の血液サンプルを使ってウィルスが人から人に移るように変異を起こしたのかどうかを調べる試験所の分析結果を待っている。結果は来週月曜日には分かりそうだが、検査に送る前、母親の体はホルマリンに漬けられたので、ウィルス変異の調査は難航するかもしれないという。
もしこの変異が確認されれば、世界中で何人死ぬことになるか分からないと恐れられてきた新型インフルエンザの世界的大流行につながる恐れがある。鶏から人への感染が防げず、相次いでいることから、いずれ起きると予想されたことではあるが、対応のための体制整備が追いつかない恐れが出てきた。
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