ネスレ インドネシア金光集団からのパームオイル調達を停止 雨林・泥炭地破壊の恐れ

農業情報研究所(WAPIC)

10.3.19

 世界的飲食料品企業・ネスレ社(スイス)がインドネシア華人系企業グループ・金光集団(Sinar Mas Group)からパームオイルを直接買い付けるのをやめた。パームオイル・プランテーションが東南アジアの雨林や泥炭地に引き起こすダメージの独自調査に基づく措置という。

 環境グループは、ネスレがキットカット・チョコレートなどの製品に(オランウータンなど絶滅危惧種の棲みかを奪う恐れのあるプランテーションから得られる)パームオイルを使っていることを批判してきた。ネスレのスポークスマンは3月17日、他の供給者から調達するパームオイルが持続可能なものとはなお保証できないと語ったそうである。

 ユニリーバとクラフトは、同じ理由で同グループからのパームオイル調達を、既にやめている。

 Nestle drops Indonesian palm oil supplier,The Jakarta Post,3.18
 http://www.thejakartapost.com/news/2010/03/18/nestle-drops-indonesian-palm-oil-supplier.html

 関連情報
 
ユニリーバ インドネシア企業からのパームオイル調達停止第二弾 森林破壊の疑い,10.2.25
 ユニリーバ 森林・泥炭地破壊でインドネシア最大のパームオイル企業からの原料調達を停止,09,12.15
 キャドバリー チョコバーからパームオイルを除く 熱帯雨林とオラヌータンに脅威の非難受け,09.8.17