農業情報研究所


EU:タイ、ベトナム、ミャンマーからの輸入品抗生物質残留検査を拡大

農業情報研究所(WAPIC)

02.3.20

 新設の「食料チェーン及び動物保健に関する常設委員会」(EU:新たな食品安全法が発効,02.2.23参照)が、ベトナム、ミャンマー、タイからの輸入品に関する抗生物質残留検査を拡大するといおう欧州委員会の提案に支持を与えた。この提案は数日内に行なわれる欧州委員会の採択と同時に発効する。

 輸入魚・鶏に関するEU構成国の最近の検査により、ベトナムからのエビとタイからの鶏に禁止獣医薬であるニトロフラン、ミャンマーからのエビに禁止坑性物質のクロラムフェニコールの残留が認められたからである。ニトロフランは、人間の健康に有害ー長期にわたり使いつづけるとガンのリスクも増大ーであるために、EUでは食用家畜への使用が禁止されている。クロラムフェにコールは広範な薬効をもつ抗生物質で、EUでは1994年以来、食用家畜への使用が禁止されており、人間には非常に深刻な病状の場合だけに使われている。

 欧州委員会の提案は、EU構成国に対して、上記三国からのエビのすべての荷とタイからの鶏のすべての荷の検査を要請している。検査の結果は食品・飼料迅速警報システム(EU:新たな食品安全法が発効,02.2.23参照)に通報されねばならない。

 European Commission Press release:Increased testing for antibiotic residues on imports from Thailand, Vietnam and Myanmar ,02.3.19

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