農業情報研究所


イギリス:残留農薬の複合影響評価のためのアクション・プラン公表へ

農業情報研究所(WAPIC)

02.7.3

 6月27日、イギリス食品基準庁(FSA)は、残留農薬・獣医薬の「カクテル」に曝されることからくるリスクを評価することをめざすアクション・プランを公表すると発表した。これは、独立の「毒性委員会(COT)」の勧告を受けたもので、今年9月に公表の予定である。それと同時に、COTの「農薬及び類似物質の混合物のリスク評価レポート」も公表する。

 FSAに提出されたレポートは、それぞれが低レベルの農薬が混合されても健康被害の可能性は低そうとしながらも、一つ以上の農薬または獣医薬への暴露の複合的リスク評価を行なうための科学的・体系的なフレームワークの設置を勧告している。また、混合物に関する一層の研究も勧告している。

 現在、農薬・獣医薬への暴露の健康影響は個別に評価されている。しかし、それらの複合物、特に有機燐農薬の複合物は、予想を越える大きな毒性を持ち得ると指摘されてきた。これが実際に起きるかどうか、今までのところ明証はない。

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