農業情報研究所

HOME グローバリゼーション 食品安全 遺伝子組み換え 狂牛病 農業・農村・食料 環境 ニュースと論調

韓国:チリとのFTA、農産物セーフガード法策定へ

農業情報研究所(WAPIC)

03.6.9

 韓国政府は、チリとの二国間自由貿易協定(FTA)が発効したのちに国内農業が深刻な脅威を受けた場合、チリ農産物に対するセーフガード措置を実施する。5日、財政経済省(MOFE)がこの例外措置を根拠づける関税法修正案を明らかにした。

 The Korea TimesGovernment to Protect Farmers From Imports,6.6)が伝えるところによると、この法案は政府がWTOのルールを侵犯しない限りでチリからの輸入品に対する関税を引き上げるか、関税削減計画を停止することを可能にする。この緊急措置は協定に含まれるものだが、修正法案には国内農産物市場の深刻な混乱の特別の定義は含まれていない。商業・工業・エネルギー省の韓国貿易委員会が緊急手段発動の権限を与えられる。

 法案の下では、チリ農産物は、韓国市場への迅速な参入のための事前原産地監視システムに従う。輸出業者か生産者は、産品が韓国に到着する前に原産地証明書を関税事務所に提出しなければならない。チリの輸出業者と韓国の輸入業者は、正当な理由なく文書提出を怠れば、チリ産品の特恵関税利用の権利を失う。さらに、偽造原産地証明書を提出した輸出業者と輸入業者は法的罰を受ける。

 韓国−チリFTAは、今年下院が批准すれば発効する。

 関連情報
 韓国・チリ、自由貿易協定に合意,02.10.25