中国商務部長 ドーハ・ラウンド妥結に向けて、農業など微妙な問題で”柔軟性”

農業情報研究所(WAPIC)

09.3.23

  中国の陳徳銘商務部長が22日、北京で開かれた2009年中国開発フォーラムで、高まる保護主義の波をせき止めるために、中国は、ドーハ・ラウンド決裂の原因とされる農業特別セーフガードのようなセンシティブな問題で”柔軟性を示す”と話したそうである。

 インドを孤立させ、ドーハ・ラウンドを妥結に向かわせる強力な圧力?

 しかし、「ドーハ・ラウンド推進のためのボールは途上国というより米国の側にある。米国やEU諸国を含む先進国が貿易歪曲的農業補助金を、さらに70%から80%削ることが必要だ」と、インドの立場も代弁している。

 China signals flexibility on trade talks,China Daly,3.23
 http://www.chinadaily.com.cn/china/2009-03/23/content_7603899.htm

 どう受け止めたらよいものやら。米国にそんな用意がないことだけは確かである。

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