フィリピン上院委員会 日比経済連携協定批准を拒否の構え

農業情報研究所(WAPIC)

07.9.28

 豊かな日本市場へのアクセスの拡大を夢見るフィリピンの産業界や看護学生の日比経済連携協定(JPEPA)批准を求める声が高まっている。

 JPEPA draws support from local business leaders,PNA,9.28
 (Special to the Philippines News Agency) Nursing students back JPEPA,PNA,9.23

  しかし、その行方はいよいよ怪しくなってきた。フィリピン上院外交委員会は、かねて、協定がフィリピンにもたらす利益に関する納得のいく政府説明を求めてきた。ところが、27日に開かれた第3回ヒアリングでも、政府は納得できる説明に失敗した。

 委員長は、上院本会議に委員会報告を提出しないことを考えている、報告を提出しなけれならないとすれば、上院が批准しないように勧告するだけだと語ったという。

 Senate rejection of JPEPA seen,Inquirer.net,9.28

 委員会の最大の懸念は、この協定が日本からフィリピンへの有毒・有害廃棄物の流入を促進するのではないかという点のようだ(フィリピン農民 日比経済連携協定に抗議 彼らの土地が有害廃棄物投棄場になる,06.10.27;フィリピン 日比EPAで増えるだろう日本からの有害廃棄物の捨て場は既に完成,06,11.1)。環境・自然資源省のデミトリオ・ イグナシオ次官は、協定にはこれを許すような定めはなく、フィリピンの法律の卓越を認めるいくつかの条項が含まれると力説したが、委員の納得は得られなかった。

 JPEPA won’t open RP to toxic wastes from Japan, Senate told,PNA,9.27