農業情報研究所グローバリゼーション二国間関係・地域協力ニュース:2014年4月18日

TPP日米交渉 米関税を残して米国産米輸入枠を拡大?もはや地域協定の体をなさない

 嘘か真か知らない。日米両政府は、TPP協定の関税協議で、日本の米の輸入関税を撤廃せずに一定水準の関税を残す代わりに、米国産米の無税輸入枠を拡大する方向で最終調整に入ったそうである。

 コメ関税、米容認へ 米国産枠拡大、条件 TPP協議 朝日新聞 14.4.18

 どの程度の関税削減になるかは知らないが、オーストラリア、ベトナムなどにとっても関税削減は悪いことではない。しかし、輸入枠で米国と差別される(それが制度化される)のを黙って見過ごすわにはいかないだろう。二国間・地域貿易協定はもともと差別的(域外国排除)なものだが、域内国間差別など聞いたことがない。日米がこんな身勝手を押し通そうというなら、TPPの求心力は弱まるばかりだろう。TPPなんかもうやめた。日米だけで勝手にやればいいと。