カナダ首相 NAFTA改訂でトランプ政府と交渉の用意 TPP強行採決辞さじの日本とどちらが賢明か

農業情報研究所グローバリゼーション二国間 関係・地域協力ニュース2016年11月10日

 米国大統領選におけるトランプ候補の勝利を受け、カナダ連邦政府はトランプ氏への好意を示すべく、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を申し出るそうである。 

 トランプ氏は選挙期間中、1994年の協定を改訂するとキャンペーン、米国がカナダ、メキシコからより良い協定を得られないならNAFTAは廃棄すると誓っていた。 

 そういうトランプ氏を懐柔?すべく、トルドー首相は9日夜、トランプ氏をカナダに招請した。 

 デヴィッド・マクノートン駐米カナダ大使は、トルドー首相はトランプ政府との交渉の席に着くつもりだと語ったということだ。 

Ottawa offers to renegotiate NAFTA in effort to warm ties with Trump,Globe and Mail,16.11.10  

 わが国はと言えば、こんなニュース(米、TPP承認見送りへ 「年内審議ない」 日本経済新聞 16.11.10)は知ってか知らずか、政府・与党はトランプ氏ご不満のTPPの再交渉は許すまじと、今日にもTPP承認法案の衆院通過を目指している。トランプ氏の逆鱗に触れて報復を食らうのと、触らぬ神に祟りなしと融和を装うのと、どちらが賢明だうか、早晩答えが出る。どっちにしても、一人承認を急ぐ日本、トランプ氏以上に世界を戸惑わせることになるだろう。正気か!