米国:Btコーンはオオカバマダラに無害

農業情報研究所(WAPIC)

2002.2.7

 米国農務省の農業研究部(ARS)に率いられた研究チームが2年間の研究を完成、Btコーンはオオカバマダラに無害という報告をARSのAgricultural Research magazine2002.1,50-1)に掲載した。この研究は、Btコーンの花粉を食べたオオカバマダラの幼虫が大量に死んだという1999年のコーネル大学の科学者による研究以来の論議に新たな頁を付け加えることになる。

 この研究は、オオカバマダラに影響を引き起こすBtコーンの花粉の量と、オオカバマダラが自然状態の下でこの量に遭遇する機会に焦点を当ててT研究を進めた。前者については、オオカバマダラが食べるトウワタの葉に附着した花粉が1平方p当たり1000粒以下ならばこの蝶の体重や生存率に影響がないことが判明した。後者については、トウモロコシ畑の中のトウワタの葉に付いた花粉の平均の量は1平方p当たり170粒で、600を越えることは稀であった。このことから、研究はオオカバマダラが影響を受ける量の花粉に遭遇するチャンスは1%未満、自然状態で影響を受けることはほとんどないと結論している。

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